花組『MESSIAH(メサイア) −異聞・天草四郎−』『BEAUTIFUL GARDEN −百花繚乱−』観劇
花組観劇してきました。
『MESSIAH(メサイア) −異聞・天草四郎−』『BEAUTIFUL GARDEN −百花繚乱−』
前回花組を観たのは蘭寿とむさんの退団公演で、なんとみりおちゃん(明日海りお様)がトップになってからは初めてなのでだいたい5年ぶり!!!
なので、下級生はあんまりわからないまま←
そんな私から見ても充実ぶりが感じられるメンツ。すげぇな花組。
全体的には、
お芝居:ストーリーは可もなく不可もなく。美術?機構?の使い方好き。コーラスの迫力がある!!!
ショー:めっちゃ好きだった。浸れる。特にプロローグの歌い継ぎと中詰めの盛り上がり好き。野口先生からは岡田敬二先生イズムを感じる。
という感じです。
若い女子にオススメ。夏休みで学割あるし関西の女子大生は全員見たらいいと思う。
なにより花組子の、芝居・ダンス・歌・ビジュアルのすべてにおける平均点の高さ=総合力・クオリティの高さに目を見張る公演でした。ずっと目が足りない。
以下好き勝手言ってる!
第一幕。
2階席から観たからか、舞台機構っていうか装置っていうか美術がとても良かった。
絵画的な美しさがあって。
脚本はまあ、可もなく不可もなく、って感じでしたけど(笑)
とりあえず顔面の美しさで殴って来る人の多さ。美。圧倒的美。見渡す限り美。その中でも段違いに美しい明日海りお様。さすが。
冒頭、海賊船が難破するシーン、波の精娘役たちのダンスめちゃ美麗。目が足りない。
配役全然予習しないで行ったんですけど、瀬戸かずや先輩めちゃ良い役ですね…。あんな夫が欲しい…。←
正義感が強い!判断力がある!!包容力がある!!!責任感がある!!!!
結婚してください!!!!!(※既婚)
そしてビックリしたのが水美舞斗様の日本物メイクの似合いっぷり。
幕間にプログラム観て「マイティーーーーー!?!?!?!?!?」ってなった。
未涼亜希様にちょっと似てません?う、うつくしい~…。オペラ持ってかれる~……。
そして何より!
コーラスの迫力!!!
「メサイア」とか歌声がグワー!っと客席に迫って来る感じがすごかった。
星組みたとき「そんなに下手じゃないじゃーん!?」とか言ってたけど、他組みたら(ry
ストーリーとしては個人的にはあんまり刺さらなかったというか、うん。
でもでも、特に信仰する神を持たない私は、四郎の「生きてる間に救ってくれない神をなぜ信じられる?」というような言葉にめちゃくちゃ頷いた。
四郎は神を信じて弾圧に抵抗するためじゃなくて、神を信じて虐げられても耐え続ける人びとを救うために、立ち上がった。まさしくメサイア(救世主)。何かを誰かを信奉する者は神にはなれない。
ヒロイン・流雨とのロマンスはあっさりっていうかあんまり割合が割かれていなかったように思う…。要するに一目惚れですよね…?そしてそれ以上の描写が薄いので、どういう経緯で惹かれあったかがいまいちピンと来ない…。
あと舞台美術は全般的に色合いとか盆・セリの動きとか超好きなんだけど、一揆の最後、斃れた民たちが十字架の光に照らされるのはなんか「う、う~ん、」という感じだった。いや、ようやく神の加護を受けて『はらいそ』へ行けるっていう表現なのはわかります、わかりますよ。しかし。う~ん。
あと最後の『はらいそ』の表現はまあそうなりますよねwwwわかるけどwwww
わかるけど、もう平成も終わるんですよ……?もうちょっとなんか無いんか。きんきらきんにする以外に。
まあ全体的に言うとツッコミどころはいっぱいあるけど駄作なわけではない、っていうよくあるタイプの印象です。←
演者自体はカッコよい。メインキャスト?みたいな人たちは。
羽根付き3人とちなつあきらマイティあたりはとても良い。
あとの人はまあまあモブ感が強いので…。
あっ、でも役の後ろにジェンヌを透かして観るみたいな、子の人ってこういう性格・立ち位置だもんね、みたいな、脚本配役以上の勝手な味付けがそんなに意味を持たないので、初めて宝塚観るとかそういう人にはオススメ。
舞台は総合芸術なので、脚本が微妙でも役者や演出が良ければその分平均点は上がりますし。←
いやもう物語に関しては個人的な好みでしかないのでほんとごめん。悪くはないけど印象にも残らなかったほんとごめん。
第2幕。
ショーですよ!
私、野口先生のショーと相性が良いらしくてめっちゃ楽しかったです。
みりおちゃん紫がめちゃくちゃ似合う!!!
素材が美なので、何着ても似合う!!!!
タカラジェンヌとして最大の武器だと思います、何着ても似合う。トンチキな世界観を力技で捻じ伏せられるというのは役者としてめちゃすごいことだと思うのだけど、立ってるだけでそれができるというポテンシャルよ。
ビジュアルばっかり褒めてますけど、相変わらず歌がうっっっっまい。
通る。ブレない。歌詞が明瞭。
は~~~~~。(感嘆
べーちゃんも、お芝居ではあんまり私の印象に残らなかったんだけど(ほんっと申し訳ない)、歌声がきれい。ヒロイン声!!!!て感じではないんだけど、どう聞いても美声。可憐なのに包容力みたいなものがある。
タンゴで妖しげに始まるプロローグの時点で私はSUKI‼‼‼ってなりましたチョロい。
ALIPROJECTっぽくないですか?通じる?この喩え。
あとスターがそれぞれ花もって歌い継ぎするのめっちゃ良い!!!こういうキャラ立ての仕方好きです。
そして銀橋を渡る人渡る人みーーーーーんな歌がうまい。ズコーってならない。みんなの平均点が高い。
個人的にめちゃくちゃ好きだったのはスパニッシュの場面。…いや基本的にタンゴとかスパニッシュとかラテンとか好きなんですけど、そいういうことじゃなくて。
適材適所とはこのことか。
まず、ストーリーテラーの歌い手フランシスコ鳳月杏の歌がうまいー!他の人も上手いので、歌の場面が他にも振られがちだったりすると思うんですけど、あとお芝居であんまり歌ってなかった(気がする。)ので、「いや、ちなつ歌うっま…」なった。
次、ムエルト(死。ロミジュリの死と同じ役割。)マイティの驚異の身体能力!!!
ジャンプの打点ありえんくらい高い。跳躍というよりあれはもはや飛翔。
そして身体表現が優れているにも関わらず、概念としての「死」が説得力を持って迫って来る。キレッキレのダンスなのに、どう見ても不吉。
あとは中詰めがありえんくらい楽しい!!!!
終演後の感想が「今すぐカラオケ行ってTMRevolutionを歌いたい…!!!」でした。←
あまりにも夏。
あまりにもアロハ。
あまりにもサマービーチ。
海の家でロクに仕事もせずナンパばっかりしてるジゴロ。それが花男。←
日本人の夏といえばTUBEですよね知ってるから!!!客席でフーゥ!とかコンサート状態にならなかった私を褒めてほしい。ちゃんと静かに観劇した。偉かった。
こないだ観たKILLERRougeは「キラキラを浴びる!!!ドバー‼‼‼」って感じでずっと笑いのツボに入ってケラケラしてるかキラキラに圧倒されてハワアワワワワってなってるかのどっちかだったんですけど。
これは「浸れる」ショーですね。
緩急しっかりついてて。
大人っぽい場面もあれば時代も曲もいろんなモチーフが入ってて。
圧と勢いでガンガン行こうぜフーーーーゥ‼‼‼だけじゃなくて、ほ~ら、この人のこういうの、見たいでしょぉ?でしょう???っていう気持ちを感じる。
若手の男役にアイドルやらせるの流行ってんの???流行ってんのか野口先生が好きなのかどっち?(ex暴風雨
手袋が赤青だったので野口先生シンメ厨かな?^^とニコニコしていた。
グラディエイターの場面は、まーーーーーた男役に女装させてるー!とは思いましたけど。
あとたそがタンバリンもって出てきたのは笑っていいところ?www
出てきてすぐシャンシャカシャンシャカ鳴ってたのにハケた瞬間音止まったからプロい…と思った。さすがタンバリン芸人。←
男役をいっぱい従える娘役トップ大好きなのでべーちゃんの場面良かったよ。
とにかく久しぶりに花組見ましたけど総合力えげつないな!!!ってなりました。これはリピれる。チケットは無い。
宝塚気になってるんだよね~。観たことないけど。みたいな人は、チャンスがあるならこれ観たらいいと思うよぉ。
ビジュアル・歌唱力・ダンスの総合力がめちゃくちゃ高い組子たちで、個人の多少の好みとかは捻じ伏せられる。
満足度が高い。
いや~…良かったっすわ…。
ていうかマイティ…。マイティよかった…。前に観たときは同じく若手路線だとカレーくんの美貌に打ちのめされていたんだけど、マイティ………。
今回目についた人、お芝居だとあきら先輩、ショーだよマイティとちなつ。
あと高翔みず希組長、前観たときから全然変わらんな!時空止まってる!?5年経ちましたけど???
組長クラスの衰えなさどの組もすごい。
とにもかくにも花組の充実ぶりに目を見張る公演でした。