ぜんぶ盛り

推しへの愛が素直。

ミュージカル「フランケンシュタイン」で満を持して気がふれたオタクの話

全員見ろとは言わないけれど刺さりそうだなという自覚がある人は全員観た方が良い、それがフランケンシュタイン

 

なんか現在進行形で気がくるってしまっているので、理路整然とした文章で残すことが出来ない。ので、Twitterでなんの前触れもなく突然呻きだしている。

 

そもそも、2017年の初演からずっと気が狂い続けている人がいっぱいいて、どんな作品なんだと興味しかなかった。特にビクター/ジャックとアンリ/怪物を演じる役者4人のおたくは延々こじらせてて再演あったら通うしかないという熱がすごかった。

あとなんで私これ観てないんだろうって思った。当時は観劇おたくじゃなかったからだよ。ゆるいヅカオタだったけど。なので梅芸の前をとおった時も「かとべさまの人と牙狼の人じゃーん」って素通りしてた。ぶん殴りたい。襟首つかんで劇場に放り込みたい。

 

そんなこんなで、再演発表されてから指折り数えて待っていた1年半。指全然たりない。

気になるものはすぐ検索&オタクのレポを読む性質があるので、ハイライトシーンはだいたい把握して観劇。と思いきやハイライトじゃなくてあれで全部だった…!?

となる観劇後。

とりあえず4ペアとも観たいなあってチケ申し込んだら思いのほか取れて遠征することに←

 

1月11.12日の3公演を観劇しました。

 

いや沼だわ。

 

思いがけず申し込んだチケットが全部当選して、(えっ…めっちゃ観に行くやん……これ合わなかったらどうしよ………)とか思ってたんですけど、杞憂でした!!!

 

以下とりあえずネタバレ全開のっていうか履修済みの人にしか意味わかんないであろう走り書き。完全主観。

 

11日マチネ 柿澤×加藤

親ンケン(???)はかきかずです。

いや、なんか、あの。

とりあえず超展開についていくことに必死&加藤アンリの笑顔が怖すぎて柿ビクターの記憶があんまり無い←

こわすぎ。加藤アンリこわすぎる。あれはサイコパスっていうか狂気を感じる。

さっきまでちゃんとした真人間だと思っていた人がぜんぜん違った恐怖。あれはホラー。

今から死ぬ人間がする表情じゃない。

柿ビクターがマジで1回拾われたのにまた捨てられた子犬みたいになってて、そんなビクターを置いて勝手に笑顔で死ぬアンリやめてほしい。

加藤アンリの「君の夢の中で」は呪い。あんな呪いのかけ方観たことない。

あんなことされたらどうやったって”アンリを”蘇生させなきゃって思う……。

なので怪物が自分を棄てたビクターへ復讐していくのも、それアンリにやるべきでは…って思ったし、でもアンリいないしビクターは生きてるしでも怪物の首から上はアンリだし2幕は地獄。

ぜんぶアンリのせいだ…。

 

11日ソワレ 中川×小西

先ほど観たのはなんだったのか?本当に同じ演目なのか???ということに気を取られまくったので衝撃すぎてこちらも記憶が薄い。ぽんこつ。なんのために東京まで行ってS席に座っていたのか。

まず小西アンリの死に様が初演の人たちから聞いてた話と違う。あとさっき見た加藤アンリとも全く違う。っていう衝撃で1幕ラスト頭まっしろになった。

さっきから君夢の話しかしてない気がするけどわかりやすくWアンリの違いが出まくっててあまりにも衝撃だったので…。

小西アンリは「死にたくないって言えよ!!!!!!!(号泣」って思いながら客席で頭まっしろになってた。そんな死に方ある?????なんで???なんか衝撃すぎて涙出なかったというか硬直してた。

ある意味こんな死に方されたらなんとしても生き返らせるぞ!!!ってなるわな……。

あとあきビクターがあまりにも天才すぎて。歌唱力で殴られるのが、いかにも生まれながらにして天才って感じで僕こそミュージック。(違う

 

あと最初に柿澤加藤ペアみると、中川小西ペアは酒場のダンスシーンでめちゃくちゃ微笑ましくなってしまう。ぎこちない。うぅ。いとしみがあふれる。あっきーに関しては半ばダンス放棄して自由演技になっていた。

 

12マチネ(1回公演) 柿澤×小西

 

私の最適解はここにあった。

※あきかずまだ見てない。

 

しんどい。地獄。もうだめだ。この世界では誰も救われない。

男2人を親密にさせ過ぎると世界がどんどん閉じていくのだな…というラストの味わい。

ていうかこの回なんだか出演者のみなさん絶好調で柿澤さんも小西さんもリアルタイムで生きている芝居をするタイプの方っぽくて相手の出方によってリアクションが変わるという感じでそうなるとどっちかがフルスロットルになると相乗効果が生まれまくるのですよね。

「今日来てよかった・・・」としみじみするくらい良かった。うそですしみじみする余裕などまだないです。

 

さんっざん言われているとおり、闇×闇タイプの組み合わせなので光のかき消され方が尋常じゃない。

げぇぇっぇえ。しんどい(語彙。)

まとめて文章にできるまでに至らない。何のためにブログ書いてるんだか。

 

この回観るまでは、脚本ガバガバだしツッコミどころありすぎるし展開急すぎるしついていけないけどまあ君夢と偉大なる生命想像の歴史が始まると2幕の「傷」以降は好きだから観るか…。って感じだったんですけど、いやまあ脚本ガバなのも謎演出なのも時間の経過わからんとかあるんですが、このペアだとそこに至るまでに何があったのか、みたいなところを、描写不足じゃなくて「観客に想像をゆだねられた余白」に昇華されていて、尋常じゃなく引きずり込まれた。

 

2人で一緒に生きていくのが一番幸せだったのにそれを選べなかった。

一緒に夢見れるなら死んでも幸せだというアンリも、はやく僕を殺してくれと怪物に懇願するビクターも、自分が死んだらすべて収まるという結論を自分の中だけで強固にして勝手に死ぬ覚悟を決めている。

周りを見ろ…。死に価値を見出すな…。誰も死ねって言ってない…生きろ……。生きたいんだろうが…。

たぶん観るも地獄演じるも地獄なんだろうなと思いながら客席で嗚咽こらえながらハンカチびしゃびしゃにしてる。

 

なんかどの記事にどのようにまとめるのが良いのかまったくわからなくて世の論文書くおたくたちすごいなって思ってるんですけど。

 

チケットまだあるし名古屋大阪公演もあるので、気が狂いたい人とかこの世の地獄を見たい人はぜひ。