ぜんぶ盛り

推しへの愛が素直。

ポルノグラフィティの最新曲「カメレオン・レンズ」が最高すぎる件~歌詞編~

みなさん、聞きました?

ポルノグラフィティの「カメレオン・レンズ」

CD発売から一か月経ちましたけど書きたいから書きますね。

まだ聞いてない人は配信でもCDレンタルでも何でもいいので聞いて。

YouTubeにもショートバージョンだけどPVあるから。

 

 

www.youtube.com

 

いやこれ最高じゃないですか?

どこがって全部が最高だから最高っつってんだけど、今回は歌詞の話。します。

他の人がもっと面白くてためになる考察してるのは知ってるけど私だってこの話したい。

 

ちなみにですけど、この曲に限らずポルノグラフィティの歌詞の解釈ってわりと聞く人次第の幅を持たせてあることが多いので、あくまでも私の主観です。

解釈っていうより感想文。

あと、林檎の色ってほんとに瞳の色によって見え方が違うらしくって、それが歌詞に入ってて唸る。概念の話や比喩ではなく事実として。

 

この曲のイメージは、『タイアップしてたドラマが不倫モノ』『曲のミディアムなテンポ』、高級ホテルの高層階(スイート?)、歌詞にも出てくるワインとバラ、黒塗りの高級車、物憂げに演奏するメンバーっていう『PVの雰囲気』から完全にアダルティでセクシーみたいな感じだったんですが。

それらを切り離して、歌詞を文章として読んだとき、おや?と。

 

この主人公は思ったより純情で純粋なんではないか?

 

文字を見た感じだけでも、「どんなふうに」「ふたつの月がならぶ」「わかり合おうとすればするほど」って、意外とひらがなに開いてある…。

同じものを見ているはずなのに見え方が違うことに葛藤するなんて、たいがいピュアですよ。恋愛真っ最中において、そんなところに視点いかなくないですか?

ありのままの真実など「誰も」見ていやしない、と思うに至る何かがあったんだなぁ…。何があったんや………。

そんな具体的なことは一つも明かされないまま物語は進むし、終わるんですけども。←

 

1番はほぼ状況説明。

「カメレオン・レンズみたいに」までの2行はプロローグ。

『君と僕は同じものを見ていても、見え方が違う。』

『君にはどう見えている?』

って問いかけた後のサビ。

「せめて同じ空を見れたら」と願うけれど結局「お互いを知らないまま」。

 

2番に入ると、ピュア度上がります。(すごい主観)

 

深紅のバラもワインも 色を失くし泣いてるの? 

こ こ で !

疑 問 形 !!!

「泣いているんだよ」じゃなくて、「なんで泣いてるの???」って意味だったんですね…。

 

君がいるこの世界は こんなに鮮やかなのに 

君がいるこの(僕の)世界はこんなに鮮やかなのに→僕がいる君の世界は色を失くし泣いてるの?

僕と君との間に何があったんだ。

 

デタラメな配色で作ったステンドグラス

 僕の世界は鮮やかである、という話をした直後にこれ。

僕の世界は、鮮やか、に、見えているのに、それはいびつに配置されている。

カメレオン・レンズみたいに、みたいものしか見ていなかったから。

僕と君に見えている色が違うということに、自分の世界の脆弱さに、気づいてしまった。

君の愛と僕の愛には、君が見ているものと僕が見ているものには、なんでこんなにも違いが出来てしまったんだ。

 

君の明日は What Color?

自分の世界の色彩に疑問を持った僕が、 君の世界に目を向けると、

 ここからはもう歌詞読んでいただいたらそれがすべて。

 

 

不吉な声でカラスが鳴いた あれは僕が君の空に放した

青い鳥なのかもしれないね 美しい羽だった

A blue bird has turned into a crow

I lost my beautiful feathers

 

みんなの大好きが詰まったフレーズ。たぶんここだけみたらどっちが作詞かわかる。

えげつない大きさで新藤晴一スタンプ押されている。

私が言語化できないやつです(大の字)←

 

1番のメロからサビと比べて、2番はメロとサビの距離感が短い。

1番は俯瞰で世界を見ていた僕が現実に意識を戻して、隣にいる君の肩を引き寄せる。思考→動作。

2番は自分の心の中から君の心の中に移動していく。迷い込んでしまった感が強い。

自分の世界から、隣にいる君の世界にふと視線を移すと。

 

ここで気づくのですね、君と僕の見え方の違いが決定的であることに。

僕の世界は君のおかげで鮮やかなのに、僕が君の幸せを思って放した青い鳥が、君の世界の中ではカラスになっていた。

美しい羽だった

ここめっっっっっちゃすき。語彙なくなる。言語化は出来ないけど「わかる~~~!!!」「つらみ~~~~~~!!!!!」てなる。心臓に来る。刺された。

僕の中ではあんなに美しかったのに!!!!

しかもそれに気づいたのは放してからしばらく経ってからなんですよね~。

ずっと青い鳥だと思っていたのがカラス。

しかも、たぶん君の世界に入った瞬間からその鳥はカラスだったんでしょうね。

僕、ほんとに見たいものしか見ていないな。

 

ここからのギターソロがまた感情的で、ミディアムな基本のテンポの中で超エモい!!!いやごめんエモいて言いたかっただけです。

 

Cメロからの大サビ。

わかり合おうとすればするほど なぜ僕たちは傷つけあってしまう?

痛みがたった一つだけの 通じ合えるもの 分かち合えるものかな

ここからちょっと諦念入ってます。「分かち合えるものかな」に疑問符が付いていないあたり。

決定的に、本質的にはお互いを理解し合うことは不可能だと、知ってしまってなお、

「せめて同じ空を見れたらと」隣に寄り添って、同じものを出来るだけ同じ場所から見ようとする。

 

それでもまだ、「そこにはふたつの月が並ぶ」。「お互いを知らないまま」。

健気。希望が捨てきれていない。

 

 

が!

 

最後ですよ!!!

 

Black or White 月蝕の夜

Love or Not 待ち続ける

 

 

諦めたーー!?

 

衝撃。

この2行にくるまでは、葛藤したりしながらも、頑張って同じものを同じように見ようとしていたのに!!!

まったく同じものは見られないことを理解してしまった。

ならばいっそ、月の光の無い夜を待ち続ける。

 

…ここまでは、だいたい事前に考えて書いてた部分。

書きながら考えてて思ったんですけど。

冒頭、私は「僕」について「ピュア」といいました。

それはそうだと思うんですけどもう一つ、

「めっちゃ自己中」なのでは!?!?

君の世界ではいろんなものが色を失くして泣いているのに、そのことに今まで気づいてなかった。

彼女の世界ではカラスなのに、青い鳥を空に放したつもりになっていた。

ありのままの真実など 誰も見ていやしない

色を変えたり 歪めたり カメレオン・レンズみたいに

歌詞について語られた『人は見たいものしか見ようとしない』という言葉。

 こういう見方をしていたのは他の誰でもなく「僕」だったのでは。

 

だから、君と僕はお互いわかり合えずにいて、

「わかり合おうとすればするほど」「傷つけあって」きた「痛み」だけで君と「通じ合」い「分かち合」ってきた。

 

そのことに気づいた僕は、傷つけあってわかり合おうとすることをやめて、「お互いを知らないまま」でいられる「月蝕の夜」を待つ。

 

同じものを見ることはできないという前提を持ちながら、それでもせめて、身を寄せ合って生きていく。

 

私は、「わかり合うことを諦めた」に一票なんですが、皆さんはどうですか。

 

ポルノグラフィティの新曲、カメレオン・レンズ、皆さまぜひお聞きになってください。

この気持ちを共有出来る人が増えてほしいw

みんなでポルノグラフィティの良さポイントを語り合いたい。

あとみんな初回盤を買ってPVの映像美に打ちひしがれよう。